14日の米国市場ダイジェスト:NYダウは57ドル安、消費の減速懸念が重し
■NY株式:NYダウは57ドル安、消費の減速懸念が重し
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は57.94ドル安の38,589.16ドル、ナスダックは21.32ポイント高の17,688.88で取引を終了した。
利下げ期待を受けた買いが後退し、寄り付き後、下落。6月ミシガン大消費者信頼感指数が予想以上に落ち込んだため消費減速への懸念が重しとなり、相場は一段安となった。金利の低下やアドビの好決算を受けた買いで、ナスダックは終盤にかけてプラス圏を回復し5日連続で過去最高値を更新。ダウも下げ幅を縮小も下げを消せずまちまちで終了した。セクター別では、半導体・同製造装置やソフトウエア・サービスが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)は自社製品に人工知能(AI)機能を組み込んだ取り組みが奏功し売り上げが伸び、通期見通しの上方修正が好感され、上昇。同業でビットコインに注力しているマイクロストラテジー(MSTR)はアナリストが同社の投資判断を引き上げ、上昇した。クルーズ船運営のカーニバル(CCL)やノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)などはアナリストが今後、需要の鈍化で価格の値下がりの可能性を警告し、それぞれ下落。高級家具販売のRH(RH)は第1四半期決算で損失が予想以上に広がり、下落した。携帯端末のアップル(AAPL)は欧州委員会が同社をデジタル市場法違反と判断する可能性があるとの報道で警戒感が広がり、下落。
クリーブランド連銀のメスター総裁はインタビューで最近の良好なインフレ指標にもかかわらず、リスクは「上向き」との考えを示した。同総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を有する。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ユーロ弱含み、フランス政局不安強まる
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は156円95銭から157円50銭まで上昇し、157円42銭で引けた。米5月輸入物価指数の伸びが予想以上に減速したためドル売りが優勢となった。その後発表された6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は予想外に悪化したものの、連邦準備制度理事会(FRB)が注視している同指数の期待インフレ率が予想を上回ったためドル買いが再開した。仏の政局不安で質への逃避のドル買いも強まった。
ユーロ・ドルは1.0668ドルまで下落後、1.0705ドルまで上昇し、1.0704ドルで引けた。フランス総選挙に向け政局不安が引き続きユーロ売り圧力となった。ユーロ・円は、167円65銭へ弱含んだのち、168円39銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2700ドルから1.2657ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8930フランから0.8895フランまで下落した。_
■NY原油:伸び悩み、消費低迷の懸念残る
NYMEX原油8月限終値:78.05 ↓0.21
14日のNY原油先物8月限は伸び悩み。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.21ドルの78.05ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは77.42ドル-78.80ドル。アジア市場で77.42ドルまで下げた後、米国市場の序盤にかけて78.80ドルまで買われたが、消費低迷の懸念は消えていないことから、一時77.80ドルまで値下がり。通常取引終了後の時間外取引では主に78ドルを挟んだ水準で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.24ドル -0.02ドル(-0.05%)
モルガン・スタンレー(MS) 95.50ドル +0.29ドル(+0.30%)
ゴールドマン・サックス(GS)446.46ドル +0.11ドル(+0.02%)
インテル(INTC) 30.45ドル -0.01ドル(-0.03%)
アップル(AAPL) 212.49ドル -1.75ドル(-0.81%)
アルファベット(GOOG) 178.37ドル +1.63ドル(+0.92%)
メタ(META) 504.16ドル +0.06ドル(+0.01%)
キャタピラー(CAT) 321.47ドル -4.89ドル(-1.49%)
アルコア(AA) 37.90ドル -0.64ドル(-1.66%)
ウォルマート(WMT) 67.02ドル +0.32ドル(+0.47%)